SonicOS はポリシー ベース ルーティング (PBR) を備えており、トラフィックを柔軟かつきめ細かく処理できます。以下のセクションでは、PBR について説明します。
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「表示形式」メニューで表示設定のいずれかを選択して、「ルート ポリシー」テーブルに表示されるルート ポリシーの形式を変更できます。
「すべてのポリシー」には、「ユーザ定義ポリシー」および「既定のポリシー」を含むすべてのルーティング ポリシーが表示されます。初めは、「表示形式」メニューで「すべてのポリシー」を選択すると、「ルート ポリシー」テーブルに「既定のポリシー」のみが表示されます。
「ルート ポリシー」テーブルでは、多数のルーティング・ポリシーを簡単に閲覧できるようにページ付けがされています。「ルート ポリシー」テーブルの右上にあるナビゲーション コントロール バーを使用して、「ルート ポリシー」テーブルにリストされた多数のルーティング ポリシー エントリを参照できます。ナビゲーション コントロール バーには 4 つのボタンがあります。左端のボタンは、テーブルの最初のページを表示します。右端のボタンは、最後のページを表示します。内側の左矢印ボタンと右矢印で、それぞれ前または次のページに移動します。
「表示範囲」フィールドにポリシー番号 (「#名前」列でポリシー名の前に記載されている番号) を入力すると、特定のルーティング ポリシーに移動できます。既定のテーブル設定では、ページあたり 50 個のエントリが表示されます。この既定のテーブル エントリ数は、「システム > 管理」ページで変更できます。
SonicOS では、基本的なルート ポリシーを使用して静的ルートを設定します。
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「送信先」ドロップダウン メニューで、送信先アドレス オブジェクトを選択します。
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「ゲートウェイ」ドロップダウン メニューで、ルートに使用するゲートウェイ アドレス オブジェクトを選択します。
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「インターフェース」ドロップダウン メニューで、ルートに使用するインターフェースを選択します。
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(オプション)「コメント」にルートのコメントを入力します。このフィールドには、新しい静的ルート ポリシーについて説明するコメントを入力できます。
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(オプション)インターフェースが切断されたときにルートを自動的に無効にするには、「インターフェースが切断された時、ルートを無効にします」チェックボックスをオンにします。
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(オプション)「VPN パスの優先を許可する」オプションを使用すると、VPN トンネルのバックアップ ルートを作成できます。既定では、静的ルートのメトリックは 1 に設定されており、VPN トラフィックよりも優先されます。「VPN パスの優先を許可する」オプションは、送信先アドレス オブジェクトが同じである VPN トラフィックに対する優先順位を、静的ルートよりも高くします。このため、以下のような動作になります。
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VPN トンネルがアクティブな場合:「VPN パスの優先を許可する」オプションが有効になっている場合は、VPN トンネルの送信先アドレス オブジェクトと一致する静的ルートが自動的に無効になります。トラフィックはすべて VPN トンネル経由で送信先アドレス オブジェクトにルーティングされます。
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「監視」、「監視が成功したときにルートを無効にする」、および「既定の状態がアップであることを監視する」の各オプションは、プローブ対応ポリシー ベース ルーティングを設定するときに使用します。これらの設定の詳細については、プローブ対応ポリシー ベース ルーティングの設定 を参照してください。
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「OK」を選択して、ルートを追加します。
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静的ルートの設定 で説明した手順に従って静的ルートを設定します。
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「監視」ドロップダウン メニューで、適切なネットワーク監視オブジェクトを選択します。または、「新しいネットワーク監視オブジェクトを作成する」を選択し、新しいオブジェクトを動的に作成します。詳細については、ネットワーク > ネットワーク監視 を参照してください。
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通常の設定では、「監視が成功したときにルートを無効にする」チェックボックスをオンにすることはありません。 一般に、管理者はルートの送信先へのプローブが失敗したときにルートを無効にしたいと考えるからです。このオプションは、ルートとプローブをより柔軟に定義できるように用意されています。
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「既定の状態がアップであることを監視する」を選択すると、連結されたネットワーク監視ポリシーの状態が UNKNOWN のときに、ルートはプローブが成功した (つまり UP 状態にある) と見なします。これは、高可用性ペアの 1 台の装置の状態が IDLE から ACTIVE に移行したときのプローブベースの動作を制御するのに役立ちます。この移行によって、ネットワーク監視ポリシーの状態がすべて UNKNOWN に設定されるからです。
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「OK」を選択して、設定を適用します。
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次の例では、WAN インターフェースが 2 つ同時にアクティブになった場合に対処できるようにルート ポリシーを作成します。この例を試すには、バックアップWAN インターフェースを「X3」インターフェースにセットアップし、ISP から提供された設定値で設定しておく必要があります。次に、「ネットワーク > WAN 負荷分散」ページで「負荷分散を有効にする」をオンにして、負荷が分散されるようにセキュリティ装置を設定します。この例では、「ネットワーク > WAN 負荷分散」ページで負荷分散方法として「コネクション毎に切り替える」を選択します。「承認」を選択して、「ネットワーク > WAN 負荷分散」ページで加えた変更を保存します。
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X1インターフェースを経由して「X1 デフォルト ゲートウェイ」から出ていくHTTPサービスについて、送信元「LAN サブネット」を送信先「すべて」に向けるルーティング ポリシーを作成します。 この設定のために、「送信元」、「送信先」、「サービス」、「ゲートウェイ」、「インターフェース」の各メニューから適切な値を選択します。「メトリック」フィールドを既定値の 1 のままにし、「コメント」フィールドに "force http out primary" と入力します。
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「OK」を選択します。
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「X3」インターフェースを経由してX3 デフォルト ゲートウェイから出ていくTelnetサービスについて、送信元「LAN サブネット」を送信先「すべて」に向けるルーティング ポリシーを別途作成します。 この設定のために、「送信元」、「送信先」、「サービス」、「ゲートウェイ」、「インターフェース」の各メニューから適切な値を選択します。「メトリック」フィールドを既定値の 1 のままにし、「コメント」フィールドに "force telnet out backup" と入力します。
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補足:これらのルーティング ポリシーでは、「VPN パスの優先を許可する」オプションを有効にしないでください。「VPN パスの優先を許可する」オプションは、送信先アドレス オブジェクトが同じである VPN トラフィックに対する優先順位を、静的ルートよりも高くします。このオプションは、静的ルートをVPN トンネルのバックアップとして設定する場合に使用します。詳細については、静的ルートの設定 を参照してください。
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「OK」を選択します。
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HTTP のポリシー ベースのルートをテストするには、LAN インターフェースに接続したコンピュータから、パブリック ウェブ サイト http://www.whatismyip.com および http://whatismyip.everdot.org にアクセスしてください。どちらのサイトにも、バックアップWAN インターフェースではなく、プライマリWANインターフェースの IP アドレスが表示されます。
Telnet のポリシー ベースのルートをテストするには、route-server.exodus.net に telnet で接続し、ログインしたら「who」コマンドを発行します。その結果、プライマリ WANインターフェースではなく、バックアップWAN インターフェースの WAN IP アドレス (または解決された FQDN) が表示されます。