第72章 侵入防御サービスの有効化
セキュリティ サービス > 侵入防御
SonicWALL侵入防御サービス (SonicWALL IPS) は、ウェブ、電子メール、ファイル転送、ウィンドウズ サービス、DNSなどの主要ネットワーク サービスに対する拡張保護を実現する構成可能な高性能精密パケット検査エンジンを備えています。SonicWALL IPSは、アプリケーションの脆弱性ばかりでなくトロイの木馬、ピアツーピア、スパイウェア、裏口侵入企図から保護することを目的に設計されています。また、SonicWALLの精密パケット検査エンジンで使用されている広範なシグネチャ言語は、アプリケーションおよびプロトコルに関して新たに露見された脆弱性に対して事前対処的な防御を提供します。SonicWALL IPSは、SonicWALLの業界で有力な分散執行型手法 (DEA) を介して新しいハッカー攻撃のシグネチャの管理および更新に伴う高価で時間のかかる負担を軽減します。SonicWALL IPSではシグネチャの粒度によってグローバル、攻撃グループ、またはシグネチャごとを基準に攻撃を検出し防止し、最大限の柔軟性を提供するとともに、偽陽性による誤検出を制御できます。
SonicWALL精密パケット検査
精密パケット検査では、パケットのデータ部分を確認します。精密パケット検査技術には、侵入検出と侵入防御があります。侵入検出は、トラフィック内の異常を検出して管理者に警告します。侵入防御は、トラフィック内の異常を検出してそれに対応し、トラフィックの通過を阻止します。
精密パケット検査は、通過するトラフィックをルールに基づいてSonicWALLセキュリティ装置で分類できるようにする技術です。これらのルールには、パケットの第3層および第4層の内容に関する情報ばかりでなく、アプリケーション データ (例、FTPセッション、HTTPウェブ ブラウザ セッション、またはミドルウェア データベース接続) など、パケットのペイロードの内容を記述している情報も含まれています。管理者はこの技術により、SonicWALLセキュリティ装置を通過する侵入を、検出してログに記録するだけでなく、阻止することができます (たとえば、パケットの破棄、TCP接続のリセットなど)。SonicWALLの精密パケット検査技術は、TCP断片化が発生していない場合と同様にTCP断片化バイト ストリーム検査を適切に処理します。
SonicWALL精密パケット検査の概要
精密パケット検査技術を使用すると、ファイアウォールでプロトコル内を精査し、アプリケーション層で情報を検証して、アプリケーションの脆弱性を対象とした攻撃を阻止できます。これは、SonicWALL侵入防御サービスの背後にある技術です。SonicWALLの精密パケット検査技術は、SonicWALL分散執行型手法から配布される動的シグネチャ更新を可能にします。
次の手順では、SonicWALL精密パケット検査手法の概要を説明します。
手順 1 パターン定義言語インタープリタは、既知および不明なプロトコル、アプリケーション、企図の検出と防止のために記述できるシグネチャを使用します。手順 2 順不同で到着するTCPパケットは、精密パケット検査フレームワークにより再アセンブリされます。手順 3 精密パケット検査エンジンの前処理には、パケットのペイロードの正規化を伴います。たとえば、HTTP要求はURLエンコードされる場合があり、このため、要求はペイロードで適切なパターン一致を実行するためにURLデコードされます。手順 4 精密パケット検査エンジンのポストプロセッサは、変更なしにパケットを渡すか、パケットを削除するか、TCP接続をリセットするアクションを実行します。手順 5 SonicWALLの精密パケット検査フレームワークは、パケットが順不同でない限り、再アセンブリを実行することなくTCPの断片全体で完全なシグネチャ一致をサポートします。これにより、プロセッサとメモリの効率的な使用が可能になり、パフォーマンスが向上します。![]()
SonicWALL IPSの用語
・ ステートフル パケット検査 - パケットのヘッダを調べ、ポート、プロトコル、およびIPアドレスに基づいてアクセスを制御します。
・ 精密パケット検査 - パケットのデータ部分が調査されます。ファイアウォールでプロトコル内を精査し、アプリケーション層で情報を検証して、アプリケーションの脆弱性を対象とした攻撃を阻止できます。
・ 侵入検知 - 情報技術の隙を狙った悪質なアクティビティを特定してフラグを設定するプロセスです。
・ 偽陽性 - 誤って検出された攻撃トラフィックのパターンを指します。
・ 侵入防御 - トラフィックの異常や悪質なアクティビティを検出し、それに対処することです。
・ Snort - オープン ソースのネットワーク侵入検知システムです。SonicWALL IPS には、オープン ソースとして公開されているSnortのシグネチャのほか、シグネチャ データベース、SonicWALL独自のシグネチャも使用されています。Snortのエンジンは使用されていません。
・ シグネチャ - 侵入、ワーム、アプリケーション悪用、ピア ツー ピア、インスタント メッセージングなどのトラフィックを検出して阻止することを目的に作成されたコードです。SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、およびIPSの有効化
SonicWALLセキュリティ装置上にWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスがインストールされていない場合、「セキュリティ サービス > アンチスパイウェア」ページにアップグレードの必要性を示すメッセージが表示され、そのサービスをSonicWALLセキュリティ装置の管理インターフェースから有効化するためのリンクが組み込まれます。
SonicWALL侵入防御サービスは、統合型のWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスに一体化されているため、ライセンス キーが1つあればSonicWALLセキュリティ装置上で3つのサービスをすべて有効化することができます。
最初に、「セキュリティ サービス > 侵入防御」ページで、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスのライセンスを有効化する必要があります。侵入防御サービスが有効化された後は、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルスおよびSonicWALLアンチスパイウェアを有効化することができます。
SonicWALLセキュリティ装置上で、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスを有効化するには、前提条件として次のものが必要です。
・ SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスのライセンス: SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスのライセンスは、SonicWALLの再販業者から、またはmysonicwall.comアカウント (アメリカ合衆国およびカナダのお客様に限定) を通して購入する必要があります。
・ mysonicwall.comアカウント: mysonicwall.comアカウントは、すばやく簡単に作成できます。しかも無料です。SonicWALLセキュリティ装置の管理インターフェースから、オンライン登録フォームを記入するだけで済みます。ウェブ ブラウザを使用してインターネットに接続してから 〈https://www.mysonicwall.com〉 でmysonicwall.comアカウントにアクセスすることもできます。
・ 有効なインターネット接続で登録されたSonicWALLセキュリティ装置: SonicWALLセキュリティ装置の登録手続きは簡単です。管理インターフェースから直接行うことができます。
・ SonicOS 3.1以降: SonicWALLセキュリティ装置で、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービス用のSonicOS 3.1以降が稼動している必要があります。ヒント SonicWALLセキュリティ装置がインターネットに接続されていて、mysonicwall.comでの登録が完了している場合、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、SonicWALLアンチスパイウェア、およびSonicWALL侵入防御サービス用の30日間の無料トライアルを有効化することができます。これらのトライアルは管理インターフェースの「セキュリティ サービス > ゲートウェイ アンチウィルス」ページ、「セキュリティ サービス > アンチスパイウェア」ページ、および「セキュリティ サービス > 侵入防御」ページから個別に有効化してください。
補足 SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、SonicWALLアンチスパイウェア、およびSonicWALL侵入防御サービスの管理者ガイドは、SonicWALLの「ドキュメント」ウェブ サイト 〈http://www.sonicwall.com/us/Support.html〉 で入手できます。
mysonicwall.comアカウントの作成
mysonicwall.comアカウントは、すばやく簡単に作成できます。しかも無料です。SonicWALLセキュリティ装置の管理インターフェースで、オンライン登録フォームを記入するだけで済みます。
補足 mySonicWALL.comアカウントが取得済みの場合は、「SonicWALLセキュリティ装置の登録」 を参照してください。
手順 1 SonicWALLセキュリティ装置の管理インターフェースにログインします。手順 2 管理インターフェースに「システム > 状況」ページが表示されない場合は、左ナビゲーション メニューで、「システム」を選択し、「状況」を選択します。手順 3 「システム > 状況」ページの「セキュリティ サービス」セクションで、「SonicWALLが登録されていません。ここを選択してSonicWALLを登録してください。」の「登録」リンクを選択します。
手順 4 「mysonicwall.comのログイン」ページで、「mysonicwallアカウントをお持ちでない場合は、ここを選択してアカウントを作成してください。」の「ここを選択」リンクを選択します。
手順 5 「mysonicwallアカウント」ページで、「アカウント情報」フィールド、「個人情報」フィールド、および「地域設定とアンケート」フィールドに情報を入力します。アスタリスク (*) マークの付いたフィールドはすべて必須フィールドです。補足 mysonicwall.comアカウントにアクセスするためのユーザ名およびパスワードを覚えておいてください。
手順 6 「mySonicWALLアカウント」フォームを記入した後、「送信」を選択します。手順 7 mysonicwall.comサーバでのアカウント処理が完了すると、アカウントの作成完了を通知するページが表示されます。「次へ」を選択します。これで完了です。 mysonicwall.comアカウントが有効化されました。今度はmysonicwall.comにログインして、SonicWALLセキュリティ装置を登録する必要があります。補足 mysonicwall.comの登録情報は、販売されたり、他の企業と共有されたりすることはありません。
SonicWALLセキュリティ装置の登録
SonicWALLセキュリティ装置を登録するには、次の手順を実行します。
手順 1 SonicWALLセキュリティ装置の管理インターフェースにログインします。手順 2 管理インターフェースに「システム > 状況」ページが表示されない場合は、左ナビゲーション メニューで、「システム」を選択し、「状況」を選択します。手順 3 「システム > 状況」ページの「セキュリティ サービス 」セクションで、「登録」リンクを選択します。「mysonicwall.comのログイン」ページが表示されます。手順 4 「ユーザ名」フィールドと「パスワード」フィールドに、mysonicwall.comアカウントのユーザ名とパスワードをそれぞれ入力し、「送信」を選択します。手順 5 以降の数ページに、SonicWALLのセキュリティ サービス用のユーザ向け無料トライアルに関する情報が表示されます。
・ ゲートウェイ アンチウィルス - ネットワーク全体をリアルタイムでウィルスから保護します。
・ クライアント アンチウィルス - 各コンピュータ上でソフトウェアを稼動してデスクトップおよびサーバに対するアンチウィルス保護を提供します。
・ プレミアム コンテンツのフィルタ サービス - 好ましくないウェブ コンテンツへのアクセスを制限することによって、生産性を高めます。
・ 侵入防御サービス - ワーム、トロイの木馬、およびアプリケーション層攻撃からネットワークを保護します。各ページで、「
・ アンチスパイウェア - スパイウェアのインストールをゲートウェイで阻止することにより、悪意のあるスパイウェアからネットワークを保護します。次へ」を選択します。補足 「次へ」ボタンを選択しても、SonicWALLセキュリティ サービスの無料トライアル バージョンは有効化されません。
手順 6 「製品のアンケート」ページの上部にある「ニックネーム」フィールドに、SonicWALL セキュリティ装置の“ニックネーム”を入力します。ニックネームを入力しておくと、mysonicwall.comアカウントのSonicWALL セキュリティ装置の識別が容易になります。手順 7 製品アンケートを記入してください。SonicWALLでは、お客様のご要望に応じたよりよいサービスのためにこの情報を活用いたします。手順 8 「送信」を選択します。手順 9 mysonicwall.comサーバでの登録処理が完了すると、SonicWALLセキュリティ装置の登録完了を通知するページが表示されます。「次へ」を選択すると、「システム > ライセンス」ページが表示され、利用可能なサービスが表示されます。このページから、または管理インターフェースの左ナビゲーション メニュー「セキュリティ サービス」の下の特定のセキュリティ ページから、サービスを有効化することができます。無料トライアルの有効化
SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、SonicWALLアンチスパイウェア、およびSonicWALL侵入防御サービスには、ユーザが試用できる無料トライアル バージョンが用意されています。「システム > ライセンス」ページの「サービスのオンライン管理」テーブルで各サービスを個別に有効化するか、各セキュリティ サービスのページ (たとえば、「セキュリティ サービス > ゲートウェイ アンチウィルス」) で「無料トライアル」リンクを選択する必要があります。
SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、SonicWALLアンチスパイウェア、およびSonicWALL侵入防御サービスの無料トライアルを試用するには、次の手順を実行します。
手順 1 「セキュリティ サービス > ゲートウェイ アンチウィルス」ページ、「セキュリティ サービス > アンチスパイウェア」ページ、または「セキュリティ サービス > 侵入防御」ページの「無料トライアル」リンクを選択します。「mysonicwall.comのログイン」ページが表示されます。手順 2 「ユーザ名」フィールドと「パスワード」フィールドに、mysonicwall.comアカウントのユーザ名とパスワードをそれぞれ入力し、「送信」を選択します。SonicWALLセキュリティ装置が既にmysonicwall.comアカウントに接続されている場合は、「無料トライアル」リンクを選択した後、「システム > ライセンス」ページが表示されます。手順 3 「サービスのオンライン管理」テーブルの「無料トライアル」カラムで「試用する」を選択します。セキュリティ装置上でサービスが有効化されます。ゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、およびIPSサービスのライセンスの有効化
SonicWALL侵入防御サービスは、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスの一部です。受け取った有効化鍵はSonicWALLセキュリティ装置上で3つのサービスのいずれにも使用できます。
SonicWALLセキュリティ装置上でSonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスのライセンスが有効化されていない場合は、そのライセンスをSonicWALLの再販業者から、またはmysonicwall.comアカウント (アメリカ合衆国およびカナダのお客様に限定) を通して購入する必要があります。
SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスの有効化鍵が取得済みの場合は、次の手順を実行します。
手順 1 「セキュリティ サービス > 侵入防御」ぺージで、「SonicWALL IPSを購読するには、ここを選択してください。」リンクを選択します。「mysonicwall.comのログイン」ページが表示されます。手順 2 「ユーザ名」フィールドと「パスワード」フィールドに、mysonicwall.comアカウントのユーザ名とパスワードをそれぞれ入力し、「送信」を選択します。SonicWALLセキュリティ装置が既にmysonicwall.comアカウントに登録されている場合は、「システム > ライセンス」ページが表示されます。手順 3 「サービスのオンライン管理」テーブルの「サービスの管理」カラムで、「購読」または「更新」を選択します。手順 4 「新しいライセンス キー」フィールドに有効化鍵を入力し、「送信」を選択します。SonicWALL侵入防御サービスが有効化されました。「システム > ライセンス」ページが表示されます。このページの「サービスのオンライン管理」テーブルの下部に、ゲートウェイ アンチウィルスのリンクおよびアンチスパイウェアのリンクが子有効化鍵と一緒に表示されます。
手順 5 ゲートウェイ アンチウィルスのリンクを選択します。「新しいライセンス キー」フィールドに、自動的に子有効化鍵が入力されます。子有効化鍵は、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスの親キーとは別のキーです。手順 6 「送信」を選択します。無料トライアル バージョンを有効化した場合、またはライセンスを更新する際には、現行ライセンスおよび更新済みライセンスの各失効期日を示した更新画面が表示されます。「更新」を選択します。手順 7 SonicWALLゲートウェイ アンチウィルスのリンクを選択します。「新しいライセンス キー」フィールドに、自動的に子有効化鍵が入力されます。子有効化鍵は、SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスの親キーとは別のキーです。手順 8 「送信」を選択します。無料トライアル バージョンを有効化した場合、またはライセンスを更新する際には、現行ライセンスおよび更新済みライセンスの各失効期日を示した更新画面が表示されます。「更新」を選択します。これで完了です。SonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスが有効化されました。mysonicwall.comでSonicWALLゲートウェイ アンチウィルス、アンチスパイウェア、および侵入防御サービスの購読を有効化にすると、その有効化はSonicWALLセキュリティ装置上で24時間以内に自動的に反映されます。また、「セキュリティ サービス > 状況」ページの「同期」ボタンを選択してSonicWALLセキュリティ装置を即時更新することもできます。
SonicWALL侵入防御サービス保護のセットアップ
SonicWALLセキュリティ装置でSonicWALL侵入防御サービスのライセンスを有効化しても、ネットワークが自動的に保護されるわけではありません。次の手順に従い、SonicWALL侵入防御サービスを設定して初めてネットワークが保護されます。
手順 1 SonicWALL侵入防御サービスを有効化します。手順 2 攻撃の優先順位グループを指定します。手順 3 SonicWALL侵入防御サービスの保護をゾーンに適用します。補足 SonicWALL侵入防御サービスの詳細なセットアップ手順については、SonicWALLの「ドキュメント」ウェブ サイト 〈http://www.sonicwall.com/us/Support.html〉 にある『SonicWALL侵入防御サービス管理者ガイド』を参照してください。
「セキュリティ サービス > 侵入防御」を選択すると、SonicWALLセキュリティ装置上のSonicWALL侵入防御サービスの構成設定値が表示されます。
「侵入防御サービス」ページは3つのセクションに分かれています。
・ IPS状況 - シグネチャ データベースの状態に関する状況情報、SonicWALL IPSのライセンス、およびその他の情報が表示されます。
・ IPSグローバル設定 - SonicWALLセキュリティ装置上でSonicWALL IPSを有効にするための鍵設定が表示され、攻撃の3つのクラスに応じたSonicWALL IPSの全体的な保護、およびその他の設定オプションを指定します。
・ IPSポリシー - SonicWALL IPSのシグネチャを表示し、シグネチャの処理をシグネチャの種別またはシグネチャごとに構成することができます。種別とは攻撃の種類に基づいてシグネチャをグループ分けしたものです。SonicWALL侵入防御サービスのライセンスを有効化したら、侵入防御ポリシーがネットワーク トラフィックに適用される前に、SonicWALL管理インターフェース上でSonicWALL IPSを有効にし、構成する必要があります。
SonicWALL IPSの有効化
SonicWALL IPSは、SonicWALLセキュリティ装置上でグローバルに有効化する必要があります。「IPSグローバル設定」セクションの「IPSを有効にする」チェックボックスをオンにしてください。「IPSを有効にする」チェックボックスをオンにすると、ご使用のSonicWALLセキュリティ装置上でサービスが有効になります。
補足 「IPSを有効にする」チェック ボックスを選択しても、SonicWALL IPSの保護は自動的には開始しません。「IPSグローバル設定」セクションで、「シグネチャ グループ」テーブルの「すべて防御」アクションを指定してSonicWALLセキュリティ装置の侵入防御を有効化し、保護の対象とするインターフェースまたはゾーンを指定する必要があります。
グローバルな防御レベルの指定
SonicWALL IPSでは、攻撃のクラスを選択するだけで、攻撃からのネットワークの防御をグローバルに管理できます。攻撃のクラスには、「高危険度のシグネチャ」、「中危険度のシグネチャ」、および「低危険度のシグネチャ」の3つがあります。「シグネチャ グループ」テーブルの「高危険度のシグネチャ 」と「中危険度のシグネチャ」で、「すべて防御」チェックボックスと「すべて検知」チェックボックスを選択し、「適用」を選択すると、最も危険で破壊的な攻撃からネットワークを保護できます。グローバルのシグネチャ グループを設定する方法の詳細については、 〈www.sonicwall.com/support/documentation.html〉 から入手できる『SonicWALL侵入防御サービス管理者ガイド』の「Configuring Global Signature Groups」を参照してください。
補足 「高危険度のシグネチャ」、「中危険度のシグネチャ」、「低危険度のシグネチャ」の各シグネチャ グループについて、「すべて防御」アクションをすべてオフにした場合、SonicWALLセキュリティ装置では侵入防御が一切行われません。
ゾーンに対するSonicWALL IPS保護の適用
「ネットワーク > ゾーン」ページで、SonicWALL IPSをゾーンに適用すると、各ネットワーク ゾーンとWANの間だけでなく、内部ゾーン間でもSonicWALL IPSを執行することができます。たとえば、LANゾーン上のSonicWALL IPSを有効にすると、すべての送受信LANトラフィックに対してSonicWALL IPSを執行することができます。
「セキュリティ サービス > 侵入防御」ページの「IPS状況」セクションで、「ネットワーク > ゾーン」リンクを選択し、「ネットワーク > ゾーン」ページにアクセスします。「ネットワーク > ゾーン」ページにリストされているゾーンにSonicWALL IPSを適用します。
ゾーン上のSonicWALLLを有効にするには、次の手順を実行します。
手順 1 SonicWALLセキュリティ装置管理インターフェースで「ネットワーク > ゾーン」を選択するか、または「セキュリティ サービス > 侵入防御」ページの「IPS状況」セクションから「ネットワーク > ゾーン」リンクを選択します。「ネットワーク > ゾーン」ページが表示されます。手順 2 「ゾーンの設定」テーブルの「設定」カラムで、SonicWALL IPSを適用する対象のゾーンの編集アイコンを選択します。「ゾーンの編集」ウィンドウが表示されます。
手順 3 「IPSを有効にする」チェックボックスをオンにします。チェックマークが表示されます。SonicWALL IPSを無効にするには、チェックボックスをオフにします。手順 4 「OK」を選択します。「ネットワーク > ゾーン」ページで作成した新規のゾーンに対しても、SonicWALL IPS保護を有効にすることができます。「追加」ボタンを選択すると、「ゾーンの編集」ウィンドウと同じ設定を含んだ、「ゾーンの追加」ウィンドウが表示されます。