3G/4G フェイルオーバーについて

以下のセクションでは、WAN から 3G/4G へのフェイルオーバーの 3 つの異なる方式について説明します。これらすべてのセクションでは、U0/U1/M0 インターフェースが負荷分散グループ内の最終バックアップ インターフェースとして設定されていることを前提としています。

「恒久的な接続」時の 3G/4G フェイルオーバー

次の図は、3G/4G 接続プロファイルが「恒久的な接続」向けに設定されていて WAN イーサネット接続に障害が生じた場合に発生するイベントの順序を示しています。

図 17. 3G/4G フェイルオーバーのイベント シーケンス:恒久的な接続

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プライマリ イーサネット接続が利用可能な場合 - イーサネット WAN インターフェースが接続され、プライマリ接続として使用されます。イーサネット WAN インターフェースが利用可能である場合は、U0/U1/M0 インターフェースの接続は行われません (送信先インターフェースとして 3G/4G が指定されているルートを明示的に設定していない場合)。
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プライマリ イーサネット接続が利用できない場合 - U0/U1/M0 インターフェースが始動され、イーサネット WAN 接続がダウンしている間は "常時接続" 状態になります。

別のイーサネット WAN インターフェースが負荷分散グループの一部として設定されている場合は、装置は U0/U1/M0 インターフェースにフェイルオーバーする前に、まずセカンダリ イーサネット WAN にフェイルオーバーします。この場合、プライマリおよびセカンダリ WAN がどちらも利用不可能なときにのみ U0/U1/M0 インターフェースへのフェイルオーバーが実行されます。

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フェイルオーバー後のプライマリ イーサネット接続の再確立 - イーサネット WAN 接続 (プライマリ WAN ポートまたはセカンダリ WAN ポート、設定されている場合) が復旧すると、すべての LAN-WAN 間トラフィックのルートは利用可能になったイーサネット WAN 接続に自動的に戻ります。これにはアクティブ接続とVPN 接続が含まれます。U0/U1/M0 インターフェース接続は切断されます。

「データによる接続」時の 3G/4G フェイルオーバー

次の図は、3G/4G 接続プロファイルが「データによる接続」向けに設定されていて WAN イーサネットの接続に障害が生じた場合に発生するイベントの順序を示しています。

図 18. 3G/4G フェイルオーバーのイベント シーケンス:データによる接続

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プライマリ イーサネット接続が利用可能な場合 - イーサネット WAN インターフェースが接続され、プライマリ接続として使用されます。イーサネット WAN インターフェースが利用可能である場合は、3G/4G の接続は行われません (送信先インターフェースとして U0/U1/M0 インターフェースが指定されているルートを明示的に設定していない場合)。
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プライマリ イーサネット接続を利用できない場合 - 適切な送信データが Dell SonicWALL 装置を通過しようとするまでは、U0/U1/M0 インターフェース接続は確立されません。
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3G/4G 接続の確立 - 機器またはネットワーク ノードが適切なデータをインターネットに送信しようとすると、U0/U1/M0 インターフェース接続が確立されます。「最大接続時間」(設定している場合) に達するまで、U0/U1/M0 インターフェースの接続は維持されます。
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フェイルオーバー後の WAN イーサネット接続の再確立 - イーサネット WAN 接続が復旧するか無動作タイマー (設定されている場合) の時間に達すると、すべての LAN-WAN 間トラフィックのルートは、利用可能になったイーサネット WAN 接続に自動的に戻ります。U0/U1/M0 インターフェース接続は終了されます。

「手動でダイアル」時の 3G フェイルオーバー

図 19. 3G/4G フェイルオーバーのイベント シーケンス:手動でダイアル

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プライマリ イーサネット接続が利用可能な場合 - イーサネット WAN インターフェースが接続され、プライマリ接続として使用されます。イーサネット WAN 接続が利用可能である場合は、3G/4G の接続は行われません。
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プライマリ イーサネット接続を利用できない場合 - 管理者が接続を手動で有効にするまで、U0/U1/M0 インターフェース接続は確立されません。
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3G/4G 接続の確立 - 管理者が Dell SonicWALL 装置で U0/U1/M0 インターフェース接続を手動で有効にすると、接続が確立されます。管理者が手動で接続を無効にするまで、U0/U1/M0 インターフェースの接続は維持されます。
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フェイルオーバー後の WAN イーサネット接続の再確立 - イーサネット接続が復旧したかどうかに関わらず、管理者が接続を手動で無効にするまで、すべての LAN-WAN 間トラフィックには手動で有効にした 3G/4G 接続が引き続き使用されます。手動で切断すると、利用可能なイーサネット接続が使用されます。