BGP は、SonicOS GUI の「ネットワーク > ルーティング」ページで有効にします。その後、SonicOS のコマンド ライン インターフェース (CLI) で設定する必要があります。
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以下の図では、AS 200 は AS 100 と AS 300 のトランジット AS です。
図 76. 複数の BGP ルータが設定された自律システム
上の図のように複数の AS を設定するには、ルータ RTA、RTB、RTC を次のように設定します。
IPv6 の BGP ピアルータは、IPv4 と IPv6 のルート情報のいずれかを IPv6 アドレス ファミリーと IPv4 アドレス ファミリーのいずれかで送信するように設定できます。
図 77. IPv6 での BGP の基本設定
IPv6 での BGP の基本設定を行うには、ルータ R1 と R2 を次のように設定します。
EBGP マルチホップを使用すると、直接接続されていない 2 つの外部ピア間の近隣接続を確立できます。マルチホップが利用できるのは eBGP のみで、iBGP では利用できません。ファイアウォールが直接接続されていない外部ピアを持つ場合、ebgp−multihop コマンドを使用して近隣接続を確立できます。
EBGP マルチホップを設定するには、ルータ R1 と R2 を次のように設定します。
IPv6 BGP 送信ルート フィルタリングを設定するには、ルータ R1 と R2 を次のように設定します。
R1 と R2 のルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
R1 のルートには、IPv6 アドレス 1010::1/128 が表示されるはずです。
R2 のルートには、IPv6 アドレス 1111::1/128 が表示されるはずです。
IPv6 BGP 配布リストを使用すると、不要なルーティング更新情報を送信元でフィルタ オフすることにより、ピア·ルータ間で送信される BGP 更新の数を最小限にできます。
IPv6 BGP 配布リストを設定するには、ルータ R1 と R2 を次のように設定します。
R1 と R2 のルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
R1 のルートには、IPv6 アドレス 1010::1/128 が表示されるはずです。
R2 のルートには、IPv6 アドレス 1111::1/128 が表示されるはずです。
IPv6 BGP ルートマップを使用すると、不要なルーティング更新情報を送信元でフィルタ オフすることにより、ピア·ルータ間で送信される BGP 更新の数を最小限にできます。
IPv6 BGP ルートマップを設定するには、ルータ R1 と R2 を次のように設定します。
R1 と R2 のルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
R1 のルートには、IPv6 アドレス 1010::1/128 が表示されるはずです。
R2 のルートには、IPv6 アドレス 1111::1/128 が表示されるはずです。
正規表現を設定すると、AS からのアドレスを照合することができ、アドレスの禁止または許可に使用できます。
図 78. 自律システム正規表現の設定
ルータ RTA のルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
RTA で AS 正規表現を設定し、AS100 が発信元のルートをすべて禁止するには、以下の手順を実行します。
ルータ RTA のルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
AS100 から学習したすべてのルートを禁止するように AS パスを変更するには、以下の手順を実行します。
ルータ RTA のルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
次の図は、3 つの AS と、BGP ルータで使用中のルーティング プロトコルを示しています。
図 79. 自律システムの EBGP のルート選択の設定
AS300 の RTC ルータは、AS100 と AS200 の両方にルート 1000::/64 を通知します。
RTC (AS300) から RTA (AS100) へのルートでは OSPF が実行されています。
RTC (AS300) から RTB (AS200) へのルートでは eBGP が実行されています。
RTA (AS100) から RTB (AS200) へのルートでは eBGP が実行されています。
ルータ RTA のルートを確認するには、show ipv6 route コマンドを使用します。
RTC は RTA と直接接続しているため、実際には BGP から学習したルートよりも OSPF のルートのほうが好ましいルートです。RTA と RTC の間のルートが選択されてルーティング テーブルに追加されるようにするには、distance コマンドを使用して、BGP ルートの既定の管理距離が OSPF ルートよりも大きくなるようにします。以下に例を示します。
backdoor neighbor コマンドを使用して BGP ルートを優先ルートに設定することもできます。以下に例を示します。
ルータ RTA のルートを確認するには、show ipv6 route コマンドを使用します。
IPv6 BGP の同期は、すべての利用可能なルートおよびネットワークの IPv6 アドレスを使用してすべての BGP ルータを最新に保つ機能です。
この例では、RTB が iBGP でアドレス 6666::6/128 を学習した後、RTB がそのアドレスを RTD に通知します。
図 80. IPv6 BGP の同期の例
AS100 の RTB で BGP の同期を設定するには、以下の手順を実行します。
AS100 の RTB で BGP の同期を無効にするには、以下の手順を実行します。
既定では、AS 内のすべての iBGP ルータはフルメッシュ 構成にする必要があります。つまり、各ルータを他のすべてのルータのピアに設定しなければなりません。
図 81. BGP ルート リフレクションの設定
AS 内でルート リフレクションを設定するには、以下の手順を実行します。
ルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
ルート 2020:20:20:20::20/128 が表示されます。
ルート 1010:10:10:10::10/128 が表示されます。
ローカル プリファレンスは、特定のネットワークへの任意のルートを AS からそのネットワークへの優先的な出口ルートとして指定する機能です。ローカル プリファレンスが最大のルートが優先ルートになります。ローカル プリファレンスの既定値は 100 ですが、この値は set local-preference コマンドで変更できます。
図 82. IPv6 BGP ローカル プリファレンスの設定
AS 内で優先ルートのローカル プリファレンスを設定するには、以下の手順を実行します。
ルートを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
BGP ピア グループとは、同じ更新ポリシーを共有する BGP 近隣のグループを指します。通常、更新ポリシーは、ルート マップ、配布リスト、およびフィルタ リストで設定します。
ピア グループを定義してグループに近隣を追加すると、そのピア グループに割り当てた更新ポリシーはグループ内のすべての近隣に適用されます。それぞれの近隣にポリシーを定義する必要がなくなります。
図 83. BGP ピア グループの更新ポリシーの設定
IPv6 BGP ピア グループとその更新ポリシーを設定するには、次の手順を実行します。
正しいローカル プリファレンス ルートが設定されたことを確認するには、show bgp ipv6 unicast コマンドを使用します。
図 84. BGP 連合の設定
R5 が通知した以下のルートをR1、R2、R3 が学習できることを確認します。
R2 と R1 が直接接続されていないにもかかわらず、R2 が R1 から以下のルートを学習できることを確認します。
補足:IPv6 BGP では ZebOS のデバッグ インターフェースを使用します。すべてのデバッグ スイッチの既定の設定はクローズです。CLI のコンソールで debug コマンドを入力すると該当するデバッグ スイッチがオープンします。
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