SonicPoint での RF 解析の使用

RFA は、スコア、グラフ、および各種の数値に基づいて、無線に関する潜在的な問題や既存の問題をユーザが発見して特定できるようにします。

最適なシナリオとしては、同じチャンネルで同時に動作する AP の数をできるだけ少なくすることが望ましいわけですが、そのような状態を維持することは、特に多数の AP を配備した環境では現実的でありません。また、ISM 帯は一般に公開されているので、ネットワーク管理者が即座に制御できないその他の機器が動作している可能性もあります。

トピック:

チャンネル使用率に関するグラフと情報

接続中のすべての SonicPoint におけるチャンネルの利用状況を表示する手段として弊社が考案したのが、以下に示す、チャンネル使用率グラフです。

チャンネルごとに 2 つのカラー バーがあります。各カラー バーの頭頂部の数値は、そのチャンネルで特定の問題を検出した SonicPoint の数です。起動時に SonicPoint は利用可能なすべてのチャンネルに対して IDS スキャンを実行し、RFA はそれらのスキャンの結果を解析して各チャンネルに問題がないか判定します。

例えば、10 台の SonicPoint が接続されていて、そのうちの 6 台がチャンネル 11 を過負荷状態であると判定した場合は、紫色のカラー バーの頭頂部の値が 6 になります。また、8 台の SonicPoint がチャンネル 6 を重度に干渉されていると判定した場合は、青色のカラー バーの頭頂部の値が 8 になります。チャンネルに問題がなければ値 0 が表示されます。

RF スコアの解釈

RF スコアは、1 から 10 の範囲を縮尺とする値で計算され、特定のチャンネルの全般的な状態を示すために用いられます。スコアの値は、それが大きいほど RF 環境の状態がよいことを意味します。スコアの値が小さい場合は、注意が必要です。

SonicWALL の無線ドライバが報告する信号強度 (RSSI 値) から次の式で、1 から 100 の範囲の値を縮尺とする基本スコアを求めることができます。

RF スコアを求めるための予備式:

この rfaScore100 から次のように最終スコアが求められます。

SonicOS インターフェースにおいて、RF スコアは SonicPoint が使用しているチャンネルについて表示されます。

過負荷チャンネルの表示

RFA は同一チャンネルで動作する AP の数が 4 を超えたことを検出すると警告を発します。信号強度とは関係なく、以下の図に示すように RFA はそのチャンネルを過負荷として報告します。

図 31. 過負荷チャンネル

検出された各 AP に関する情報は、SSID、MAC、信号強度、およびチャンネルです。信号強度には 2 つの値が示されます。1 つは dBm 値で、もう 1 つは % 値です。

RFA 重度に干渉チャンネル

干渉を起こすのは同一チャンネルで動作する AP だけではありません。 隣接チャンネル (チャンネル番号の差が 5 より小さいチャンネル) で動作する AP も相互に干渉します。

RFA は、特定の SonicPoint の周辺で、番号の相対距離が 5 より小さい範囲にあるチャンネルで動作する AP の数が 5 を超えていることを検出すると、警告を発します。信号強度とは関係なく、RFAはそれらのチャンネルを高干渉チャンネルとして報告します。

図 32. 高干渉チャンネル

検出された各 AP に関する情報は、SSID、MAC、信号強度、およびチャンネルです。信号強度には 2 つの値が示されます。1 つは dBm 値で、もう 1 つは % 値です。